ラブ&ポップ

ドアの向こう 新しい今日が待ってる!

ピーチウーロンとメモリー・バンド

あなたにとってアイドルとはどんな形をしていますか。

私の運命は関ジャニ∞でした。

 

女子アイドルのオタクをそこそこやっていたものの、嵐以外のジャニーズに触れずに生きてきた私は、ひょんなことから十祭を手に取り、生まれて初めてアイドルと画面越しに『目が合う』という体験をする。

これが、現在まで担当と呼ぶことになる丸山隆平さんと関ジャニ∞との出会いだった。

 

関ジャニ∞を好きになってからは、元来の根暗ネガティブ引きこもり体質が嘘のように毎日ハッピーに生きてきた。

好きな人たちのために予定をこじ開けてテレビの前に座ることは幸福だった。 コンサートにもたくさん行った。‬

‪電車やバスが苦手だったのに、鈍行や夜行バスを乗り継いでどこにでも行けるようになった。

関ジャニ∞のおかげだ。‬

‪友達もたくさんできた。

人付き合いが苦手な私に住んでる土地も違えば歳も違う、普通に生きてたら出会わなかったであろう友達がたくさんできた。‬

これも関ジャニ∞のおかげだ。

 

‪いまから思い返すと、関ジャニ∞を好きで不幸だったことがない。

不安に思うことはあったかもしれないけど、喉元を過ぎてしまえば全部幸せだったと言える日々だった。‬ ‪

「ずっと一緒」と歌ってくれた人たちと、いつか永遠と呼べるまで一緒にいるつもりだった。

いつまでも一緒で、7人でどこまでもいけると本気で思っていた。‬

‪でも、永遠なんてどこにもなかったらしい。‬ ‪

 

渋谷すばるは出て行った。身勝手な言い方かもしれないけど、おいていかれたような気持ちだった。

彼は、私たちのセンターで0番で一番星で、それと同時に担当の神様だった。‬

‪当時のことはよく覚えていない。

呆然とする→暴れる→酒を浴びるように飲む→呆然とする……の最悪ループだったような気がする。‬ ‪意外と涙は出なくて、自分は本当にショックだと感情が追いついてこないタイプなんだなと思った記憶がある。‬ ‪

でも、担当の顔を見ていたらまだまだ何も諦められなくなって必死でしがみついた。‬

‪りょうちゃんの時はニュースが完全に地雷になっていたので、いろんなものをシャットアウトしていた。なので噂があること自体を知ったのがツアー中だった。‬

‪バカで盲目なオタクなので、十五祭があんまり楽しくて気付けなかった。

最後だと言わなかったのは優しさだったのかな、と今はちょっとだけ思う。‬

 

センターとエースが去って5人になった関ジャニ∞は満身創痍に見えた。

でも、新しいCDは出るし47都道府県ツアーをやるという。

どう考えても正気じゃなかった。‬ ‪

でも、彼らの正気じゃないところを愛してたし、ジェットコースターに乗ってるとしか思えない走りをするところが好きだったし、それにここで止まったら私もくじけそうだった。‬

‪何より私の好きな人が「ついてきてほしい」と言った。

雷に打たれたような気持ちだった。 この期間の記憶もあんまりない。

ただ、丸山くんの顔を見るたび呪いのように「好き……ほんとに好き……」と呟いていた。もはや病気なのかもしれない。‬

 

‪『友よ』は最高だった。‬ ‪

 

普段は使わないハッシュタグを多用してビルボードを気にしてみたり、同じ形態のCDを複数枚買ってよろしくお願いしますと周囲のオタクに配ったりもした。‬

‪そしてぼち夜を見た。

苦しいぐらいに、全部を見せてくれた関ジャニ∞が好きだ、と改めて確信すると同時に、‬ ‪死ぬならこの人たちと一緒がいいなと思った。

どうせいつか終わるなら、最後はこの人らと心中したい。

 

‪そこで、おっちゃんらは前を向いてくれてるのに私は何を?!と自分の思考にびっくりした。 ‪

メンバーは優しいので、自分たちの気持ちもカメラの前で見せてくれて、その上で関ジャニ∞を続けていくことを決めて、なおかつオタクにはゆっくりついてきてくれたらいい、と言ってくれていた。

でも、私はいま応援したかった。

関ジャニ∞を諦めずに5人でまた歩き出してくれた人たちを全力で応援したいんだよ!と思ったところで、できなくて、どうやら自分がだいぶ疲弊していると気づいた。

‪気持ちに整理もつかないままいろんなことに蓋をして突っ走った結果、まあ、相応には弱っていたのである。

 

‪勘違いさせてしまうといやなのできちんと言うが、私はこの時期もずっと楽しかった。

‬ ‪何らかの義務感に追われてオタクをやっていたわけではなくて、丸山くんと関ジャニ∞のことが好きで好きで仕方なくて勝手に追いかけて走り回っていた。‬

‪でも、短期間にあまりにもいろんなことがあって、悲しみとかやり切れなさとか不安とかいろんな気持ちを消化できず、そのくせそれを見てみないフリをした。

ツケが全部ここで回ってきたのだ。‬

辛さを挽回するように2次元のオタクに出戻っていたこともあり、もう、3次元のアイドルに深入りするのはよそうと私は思った。

 

他にも好きなアイドルはたくさんいた。

でも、一緒に生きていきたいと思うのは関ジャニ∞だけだった。

最後に関ジャニ∞がいてくれればそれでいい。 きっと、丸山くんが私の最初で最後の担当になる。 そう本気で思った。

 

そんな時、お友達に「関ジュの京セラ、チケットが取れたら旅行も兼ねてついてきてくれない?」と声をかけてもらった。‬

‪最近の関ジュには我が軍の天才企画担当たる横山さんと大倉くんが関わっているという話は度々耳にしており、興味を惹かれた私はその誘いに乗った。‬お手軽にアッパーになりたかったとは言え、チョロいオタクである。

‪しかし、その時点で私にはJr.の知識が全くと言っていいほどなかった。

どのぐらい知らないかというと、HiHi Jetsの5人の顔と名前が一致していること以外は何も知らないレベルだった。

 

なぜHiHiはわかるかというと、昔心底好きだったバンドマンに顔が似てる子がいるという最悪の理由で茶の間ファンだったからです。

いがさくが好き。蒼龍ちゃん、日本ぶっ壊してくれ……。

 

しかし、他のグループ、とりわけ関ジュには関しては「あすかなが丈橋なのはわかる」「サタプラに出てる小学生は関ジュ?」ぐらいのうっっっっすい情報しか持ち合わせていなかったため、友達が予習大会として素顔を見せてくれることになった。

この時、これが大きな転機になるとは全く思っていなかった。‬

 

‪その日はあまり時間がなかっため、8.8をちょこちょこ飛ばしつつ再生してもらっていた。

‪途中にハイハイと関ジュ以外で誰か見たい人いる?と友達が聞いてくれて、TravisJapanというダンスが上手いグループがいるという話をよく聞いていたことを思い出した。

‬ ‪タイムラインにひとり、急にトラジャに足を取られて帰ってこられなくなったオタクがいたのである。‬

‪そもそも根本はスキル厨で、踊れて歌える子にしか萌えられない体質の私はどんな子たちなのかなんとなく気になっていたので、関ジュ以外は疎いという友達にお願いして夢ハリを再生してもらった。

 

‬ ‪ちょっと引いた。

‬ ‪は?踊りがうますぎんか?と思った。

‬ ‪ヤバない?のえるくんマジで脚にバネが入ってるとしか思えん……多分空飛べる……などと言いあったが、その後は時間がなかったため友達の担当である関ジュちゃんたちの予習をして解散した。‬

 

‪帰宅したのち、何の気無しに「TravisJapanダンスうめ〜」とTwitterで呟いたところ、タイムラインのトラジャ担から即YouTubeのURLが送られてきた。素早い対応である。‬ ‪そのまま動画を再生した。

何度見ても何を見ても踊りが上手い。7人いて7人踊りうまいとかそんなことある?と思いながら動画を次々再生するうちに、私はあることに気づいた。‬

 

‪明らかに好きな踊り方をする子がひとりいる。‬

 

そもそも私は好きなダンスがわかりやすい。 指先まで神経の通った、しなやかかつダイナミックな踊り。 それで体幹がしっかりしていれば完全にツボ。 そして、ひとりドンピシャでタイプの踊りの子がいる。 ‪

が、しかし、わたしはジャニオタの癖に若い男の子の顔を覚えるのがものすごく苦手である。‬ ‪どのくらい苦手かというと、エイト担になる前は大山田の区別がぼんやりとしかついてなかったぐらいである。私の目は節穴だったのか?‬

‪しかも踊ってる時は身体を見てるので、マジでどの子か分からなかった。

しかし、どうしても気になったので根気よく同じ動画を何回も見た。そして、数回めの夢ハリで見つけた。‬

 

‪まるで夢のような、と歌いながら、綺麗な男の子の身体がぐっと仰反る。

出来る身体のラインがひたすらにきれいだった。‬

‪慌ててスクショを撮って「この子のダンスが好き」とTwitterで呟くと、即レスで「中村海人くんです」と返答が来た。

 

‬ ‪実は最初に「湖さんはうみか元太だと思う」と言われていたのである。死ぬほど恥ずかしい。‬ ‪好きになるタイプがわかりやすいサブカルクソ女オタク、それが私である。

 

そこからひたすらパフォーマンス動画を見る日々が始まった。

深夜に夢ハリを見てテンションが上がり過ぎて一緒にタップを踊ったら膝を痛めた。夢ハリの定点動画ほしい。

踊れるアイドルが好きなので、何を見ても本当に楽しかった。‬

 

‪周りのオタクに勧められて、ダンス以外の動画も再生してみた。

そしたらまぁ〜おもしろいのなんの。

個人的に宮近くんのテニサー大2で腹がよじれるかと思った。まろやかな悪意。

関ジャニ∞生まれ関ジャニ∞育ちのオタクにとって、面白いことは何よりも素晴らしいことである。 どんだけ顔が良かろうが楽しい人間でなけりゃ愛せないオタクにとって、7人が7人とも愉快だったことはかなりのヒットポイントだった。

 

そして、このあたりで私はとんでもないことに気付いてしまう。

中村海人さん、顔が恐ろしくかわいい!!!!!

真顔と笑顔にギャップのある人がタイプと言い続けてきた私にはドツボだった。

 

さらに、動画を見続けてさらなる気付きを得てしまった。

なんと、かわいいのが顔だけじゃない!!!!!!

 

ちょっと舌っ足らずで全部がひらがなに聞こえる喋り方、気分屋で我儘なくせに甘えん坊、うれしいと喜びすぎて持っているフリップを投げる。‬ ‪

字が汚い。かわいい。‬ ‪笑い方が変。かわいい。‬

‪女装企画でなぜかひとりだけ綾波レイになろうとする。しかも納得がいかない顔のまま終わる。かわいい。

‬ 最終的に『この人、もしかしなくても、顔も中身も全部まとめてめちゃくちゃ可愛いな……』と言うところにたどり着いて、もうダメだった。‬ ‪

 

この辺から中村さんがでけぇネコチャンにしか見えなくなってしまって「丸山くん、猫飼っていい?」とイマジナリー丸山くんに助けを求めていた。(ちなみに丸山くんには動物を可愛いと思う心があまりありません)(そゆとこも、ℒℴѵℯ…………)‬ ‪

 

最後のとどめはフォロワーが教えてくれた「好きなお酒はピーチウーロン」だった。‬

‪友人各位になんでそこで?!と突っ込まれたけど、自分でもわかんないけどそこでダメだったのである。

‬ ‪だって、ねえ、22歳なんてイキリたいお年頃じゃないですか。成人してお酒が飲めるようになってそこそこ慣れてきた頃の男の子が「ピーチウーロン」ですよ。関ジャニ∞だったらそんなの注文した時点でどつかれそう。

もうかわいこぶってるのか実際お酒飲めないのかどっちでもいいな……。なぜならどっちでもかわいいので……。‬ ‪

よく『かっこいいと言ってるうちは戻ってこられるが、可愛いになった瞬間にダメになる』と言うけど、あれは本当だと思う。‬

‪顔も声も喋り方も中身も、もはや魂の形から尋常じゃなく可愛いことに気づいてしまって、もうだめになった。愛されることの天才。

完全降伏である。

 

ものすごく混乱した。

気がついたら、銀河でいちばんかっこいい丸山くん、の隣に銀河でいちばんかわいいうみちゃんの椅子が増えている。‬

‪未知の感情に怖がって暴れる私に「オタクは苦しめば苦しむほど寿命が伸びる」と友達のオタクが真面目な顔で言った。

‬ ‪長年連れ添ったおっちゃんらと勝手に心中する気になっていた私の寿命は、突然出会ったかわいい男の子たちのおかげで勝手に伸びたらしい。

 

‬ しかし、Jr.というものは大変だ。

そもそも買えるCDがない。円盤は欲しいと思ったときに買えない。

どうしてもぷれぜんとが見たすぎて暴れていたら、フォロワーが貸してくれた。(しかもわざわざ郵送してくれた)(やさしい!)

 

どの曲も全部最高だったし、演出もメンバー全員天才か?天才しかいないグループ?という感じでとても楽しかった。 そのなかで、見る前からめちゃくちゃ気になっていた曲があった。

 

宇宙へ行ったライオン。

原曲は関ジャニ∞が歌っている。

 

そもそもがバンド曲なので、ダンスバージョンを見るのが初めてだったけど、すごくよかった。ガオーのふりが可愛い。この振りを考えた人は天才ですねえ?!?!?!

「俺はそんなもんじゃねえと 涙流し叫んだ」がめちゃくちゃ好きだったので、そのパートを好きな男の子が歌っていてうれしかった。

ぷれぜんとを繰り返し見ている時にふと、関ジャニ∞の歌う宇宙へ行ったライオンが聞きたいなと思った。

実は気持ちに整理がつけられず、7人時代の映像が見れなくなってしまっていた。

特典違いに負けて買い集めたDVDやBlu-rayは、しばらく埃をかぶったままだった。

でも、その日はなんとなく見られる気がして、メンバーが5人になってから初めて7人だった頃の映像を再生して見た。‬

 

‪そこにはあの日信じた永遠があった。

 

‬ ‪この人たちとならどこにでもいけると思った。

あのバンドでいちばんを取れると思った。

‬ ‪真ん中にすばるくん、やすくんとりょうちゃん、大好きな丸山くん、ヨコヒナの間におおくらくん。

みんな全力だった。

 

‪たとえあの日の夢が叶わなかったとしても、永遠だと思った気持ちは嘘にはならなくて、本気のままだった。 ‬

7人がいるステージでベースを弾く担当を見て、すこしだけ泣いた。‬

この日、ようやく呪いが解けたような気分だった。

ここでトラジャのパフォーマンスを見ていなかったら、こうやって思えるまでにはもっと時間がかかったんじゃないかと思う。

関ジャニ∞を好きで幸せだな、と思うと同時に、TravisJapanがこうやってドームに立つ姿が見たいなと思った。 2度目の完全降伏だった。

 

まあ、不安なことはたくさんある。

私はアイドルジャンキーのくせに重いオタクで、関ジャニ∞丸山隆平さん以外を担当と呼んだことがない。 故に、Jr.という立場の不安定さにすさまじくビビっている。

そして、TravisJapanが今のメンバーになるまでの経緯は雑誌やネットで調べて知った。

メンバーの気持ち、オタクの気持ち、現場の雰囲気、全てを想像するだけで胃の腑が痛む。 もう2度とあんな思いしたくねえ〜〜〜〜〜と古傷まで痛み出す。

 

それでも、中村海人さんとTravisJapanのことを好きになってしまったので仕方ない。‬

‪いくら運営と趣味が合わなくても(8.8の演出決めた人出てきてほしい)(とってもハッピー&エモーションな関ジュ京セラを浴びてからより一層憎しみが止まらすぎて田中聖になりそう)(大倉Pしか勝たんのやが?!?!?!)

ハマったときに見たい円盤が買えなくても(事務所の人、高額転売、見てますか~?!?!?!?!)

それでも好きだから仕方ない。 愛は46億年を超えるって雨子も言っていた。

 

TravisJapanが大きな舞台で踊っているところが見たい。

うみちゃんのあのかわいい喋り方で「俺のこと好き?!」って聞かれたい。‬

‪この人たちを幸せにしたいし、幸せにしてもらいたい。一緒に幸せになりたい。‬

‪もう、東京ドームで「ありがとう」と「どういたしまして」をするまでは終われねえところまで来てしまった。

 

出会ってからずっと、丸山くんと関ジャニ∞が好きだという気持ちがわたしの人生を支えてきてくれた。そしてなるべくでいいから、これからもそうであってほしいな、と思っている。

そうやって、いつかTravisJapanと中村海人さんを好きな気持ちも、私を幸せにしてくれるおまじないになりますように!

 


Travis Japan「夢のHollywood(アンコール)」(「ジャニーズJr.祭り2018」単独LIVE in 横浜アリーナ)

 

47都道府県もパラダイスも全滅だったんだからここでエンターセブン当たってくれなきゃ手首切っちゃうぞ〜〜〜〜〜♡♡♡♡♡♡♡